「お!久しぶりじゃん、」
「よぉ、チェシャ。元気にしてたか?」
「チェ、チェシャって・・・あんた相変わらずその呼び名なんだ・・・。
いや、まぁ俺は確かにチェシャ猫なんだけどさ。
それより、あんたが一人でここに来るなんて珍しいね?それともアリスも来てんの?」
「いや、オレ一人。遊園地は嫌いじゃねぇんだけど、ここはほら、寝るのには適してねぇから」
「あ、ああ・・・、あんたいつでもどこでも眠そうだもんね。帽子屋さんとはまた違った意味でダルそうだし」
「睡眠は美容と健康には必要不可欠なんだぞー?」
「ま、俺も寝るのは好きだよ。猫だからさ」
「おー、チェシャはいい昼寝ポイント知ってそうだよな。今度おすすめの場所を教えてくれよ」
「OK、園内でも穴場ってあるもんなんだぜ。っと、まぁそれは今度ってことで、
最近アリスもあんまりこっちじゃ見ないんだよね。元気にしてんの?
たまには顔見せてくれって言っといてよ」
「アーそうだな。砂時計が後2個見つかったらアイツも遊園地まで足伸ばせるかもな」
「??どう言う意味?」
「ほら、アレだ。ここ最近昼と夜ばっかしか来てねぇだろ。確実に10時間帯は」
「ああ、まぁ、確かにそうだね。あ、もしかして女王様のご機嫌・・・ってヤツが関係してんの?」
「ま、そーゆうことだ。
アリスが居ねーと苛々が爆発し過ぎて城中のメイドと兵士が犠牲になりまくりだからな。
キングに泣きつかれてアリスは極力ビバルディの傍を離れないようにしつつ、仕事をこなしてるって訳だ」
「そっか。じゃあ別に遊園地にだけ顔出してないって話でもないんだ?
で、あんたは女王様のご機嫌を戻す為に、砂時計を探して歩いてる、と」
「そ、オレってば男前な上に健気なヤツなんです」
「ははっ!けど実はそれって、単にアリスを女王様に独占されて寂しいってだけじゃないの?」
「アー、そうだな、それも否定はできねー。ビバルディは色んな意味で油断ならねーし」
「・・・え?・・・・ああ、女王様ならそっちもいけそうだもんね」
「おー。つか、アレは確実にそっちもいけるとオレは見てるね。しかも本気になられたらこのオレでも勝てる気がしねー」
「ぶっ!そうなんだ?そう言えばあんた、女王様の事はちゃんと名前で呼んでいるよね。
それにアリスから聞いた話だとは結構あの人には頭が上がらないんだって?」
「ま、素敵で無敵なオレも迫力美人には甘いって訳だ。『女王様』って響きだけで従いたくなっちまうんだよなー」
「ってあんたそれ、認めちゃうのかよ!しかも素敵に無敵って・・・・。
まぁあんたの言いたい事も分からないでもないけどさ、俺はアリスの方が断然可愛くて好みだけどな」
「アー、ここの役付きの連中は皆そう言うな」
「当然、だってほんとにそうじゃん。って言うか、あんただってそう思ってるんだろ?」
「オレは―――――「おおー!じゃねぇか!久しぶりだなー、おい!」
「げっ!オッサン!人の話に割り込んでくるなよ」
「うるせぇな!ボリス!久しぶりに会ったんだ、俺も話に混ぜろよ!」
「よぉ、オッサン。そんなにオレに会いたかったのかー?」
「って、!お前もいい加減俺をオッサンとか呼ぶなっつってんだろ!俺はまだそんな歳じゃねぇ!」
「ほぉー、じゃあどう呼んだらいいんだ?」
「普通に名前で呼べよ!あ!!但し、ゴーランドって呼ぶんだぞ!!」
「悪いな、オレは常に斬新さと独創性を重んじる男だ。『普通に』名前を呼ぶってのは却下ってことで」
「いやいやいや、、オッサンってのは斬新さも独創性も持ち合わせてないだろ!!」
「うん、オッサンに同意するのは癪だけど、オッサンって呼び名もある意味『普通』だよね」
「だから俺をオッサンと呼ぶな!それは今の俺の年齢に見合っていないから普通とはいわねぇ!」
「・・・・・・・・・ふぁ、・・・・アー・・・そろそろオレ、おねむの時間かもしれねーぜ」
「・・・、あんた、相変わらずマイペースな奴だな。よーし!ここはいっちょ、俺が子守唄でも歌ってやるか!」
「わあああ!!止めろ!!オッサン!!あんたの歌なんか聞いたら耳が腐り落ちる!!」
「うるせぇぞ!!ボリス!お前にはクラッシックが理解できないだけだ!!」
「俺が理解できないのはあんたの作りだす破壊音だよ!!とにかく絶対やめろ!」
「お前には高尚な音楽が難解に聞こえるだけだろう!自分の理解力の低さを棚に上げんじゃねぇ!」
「・・・・・・・・アアー・・・・もしもーし、オッサン。オレ、あくまで健やかな人生送りたいんで、
オッサンの地獄めぐりな音楽で絶叫しつつ永眠とか勘弁してくれー?」
「ほらな!?だってああ言ってるだろ!?」
「そうか、そうか!分かった。お前ら若い奴らにはクラッシックってのは退屈なんだな?
だったら最近覚えたハードロックってヤツを「やめろ!!!!!あんたの生み出すもんにジャンルなんかねぇよ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・、サラバ、オッサン、ボリス。オレは安息の地を求めてこの場を去ることにするぜ。
オッサンの熱烈ハートはオレには重すぎるんで、帰るわ。そんじゃ、達者でなー」
「ええっ!?おい、待てよ!!ついさっき顔合わせたばっかじゃねぇか!!」
「あんたが子守唄歌うとか恐ろしいこと言うからだろ!!あんたから逃げたんだよ!は!」
「何を!?この野郎、ボリス!!」
「ふぁー・・・・、・・・・・おおー、遊園地も楽しそうで何よりだねぇ。・・・さーて、そんじゃあ、ま、マジで帰るかー」
(END)
後書き
スランプ中なんですが、男主にまたしても嬉しいコメントを頂きましたので、
調子ぶっこいて1本書き上げてみました(笑)。
今回は遊園地のお二人です。ゴーランドを登場させたらまずこのネタを出すのは必然ですね。
おかげで話が進めやすくて助かりました。でもそのせいでゴーランド自身の登場場面も削られてしまった(苦笑)。
ではでは、この男主夢も気付けば5本目!!貴重な姫様方のお声で本数を徐々に増やす事が出来てます!
本当に本当に激しく感謝です。有難うございます!
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