小悪魔*ディー&ダム*ヒロインB

「あ、だ。がまた暇そうに歩いているよ、兄弟。」
「そうだね、兄弟。はいつ見ても暇そうだね。」
「ああ、いつ見ても暇そうだ。でも最近は特に暇そうだよ、兄弟。」
「それはあれだよ、きっと最近に挑戦する奴が減ったからだよ。」
「ああ、そうか。原因はもしかしたら僕達が減らしたって言うのもあるかもしれないね、兄弟。」
「そうかもしれない。
だけどあの程度の奴がの恋人候補なんてムカついたんだから仕方ないよ。」
「そうだね、僕達はアイツらの誠意を試してやったんだ、寧ろいいことをしたことになる。」
「そうだよ、兄弟。僕達はいいことをしたんだ、何の問題もないよ。」
「僕達は本当にいいことをした。は僕らに感謝すべきだ。」
「全くその通りだよ、兄弟。」
「そのおかげでは僕達がこうして真面目に仕事をしている間もああやって暇そうに出来るんだ、
こんなのは不公平だと思わないかい?兄弟。これは一種の超過勤務に当たるよ。」
「確かに不公平だ。本当ならから給料を貰わないと割に合わないよ。
だけどにはお金にそんな余裕があるとは思えないしね。」
「だったら体で支払ってもらおうよ。
僕達には今すぐ休憩が必要だし、その間は僕達を楽しませる義務がある。」
「いい考えだね、兄弟。には体で僕達の働きに見合った支払をしてもらおうよ。」
「じゃあ、行こう。」

(終わり)

後書き
これ多分この後双子、自分たちの思惑通りにヒロBが動いてくれなくて
結構てこずりそうな予感(笑   ■■TITLE BY capriccio■■
 
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あかいあかい舌ごと噛みきってしまおうか*エース*ヒロインA

「嫌だって言ってるでしょ。本気、勘弁して。」
「酷いな、そんなに嫌悪感丸出しに睨まないでくれよ。俺だって傷つくんだぜ?」

相変わらず、この真っ赤で真っ黒な騎士は言葉の内容と表情が微塵も一致してない。
清々しい程に爽やかな笑顔。
わざとらしさが全く感じられないことが、逆に恐ろしくわざとらしい。
今では『プレイヤー』としての立場の時よりももっと、
リアルな意味でこの笑顔の下の黒々しさをはよく分っていた。

「言っておくけど、、俺だって本当は無理強いなんてしたくないんだ。」
「ァっ・・・!」

そう言いざま、の上に覆いかぶさってきているエースは、
の裸の胸の先端をやわらかく口に含んだ。
反射的に、の体がビクリと跳ねる。
ここに至るまでの攻防戦で、既にの洋服は乱れに乱れまくっていた。
まさに強姦に襲われたみたいな感じ。
違う。
寧ろ現在進行形で襲われてる。
ばりばりに抵抗しまくっていたのは1回前の夕方。
今はもう体力もなくなって、殆ど口先だけの弱々しいものになっていた。
半分以上諦めてる、だけど最後まで抗わないと、
この男の思い通りになるなんて真っ平ごめんだった。

「・・・ハッ・・・やめっ・・・!」

そう、本気でそう思ってるのに、
それでも体はの意識とは反対にビクビクとエースの舌に反応する。
彼は執拗にの胸の突起を舌先で転がしていた。
ざらついてねっとりとした濡れた舌の感触が、の思考をかき乱す。
自然と荒くなる吐息が、自分でも嫌になる程に甘ったるい。

クスクス

唇をの胸元に寄せたまま、エースが小さく声をたてて笑い始めた。

「君って乗り気じゃない時の方が感度がいいみたいだ。だから俺も止められなくなるんだよ。」
「―っ!」

が抗議の言葉を口にしようとして唇を開きかけたところで、エースが唇を押しつけてくる。
咄嗟に動かしたのは足。
両手はとうの昔に封じられていた。
だけどそんなものはやっぱり結局虚しい抵抗に終わってしまう。
彼の長い脚に絡められ、あっさり力を失う、の両足。
超至近距離で瞳を細めて笑う、エース。
その間も、の口腔内を荒らすみたいに彼の真っ赤な舌が蠢いているのが分る。
抵抗する気力も体力も、もう零以下のマイナスゾーンに入りかけていた。
そして、長い長いキスを終えて、やっと彼がから唇を離す。
エースはの顎に伝った銀色の滴に赤い舌をゆっくりと這わせて、
少しだけ瞳を細めた。

「随分グッタリしているね、
じゃあ、そろそろ俺も、早めに君を解放してあげる為にも本気を出そうかな。」
「!!??」

言い終えてすぐに、晴々と爽やかに笑う、騎士。
それはそれは眩しい程に。
それはそれは清々しく。

の殺意が、更に膨れ上がった一瞬だった。


(終わり)
後書き
どこまでも振り回されるヒロA(笑)
エースだとどうしても卑猥な話になってしまいます、が、私のせいじゃないはず(…
   ■■TITLE BY capriccio■■
 
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大人の表情で笑う*ヒロインA*ディー&ダム

落とし穴に片足を突っ込んだ。
咄嗟に気付いて体ごと落ちることだけはどうにか免れたけど、
これはもうある意味で運が良かったとしかいいようがない。
落とし穴。
下をチラリと見てみると、剣山の様に仕込まれた銀色の刃の先が、
わざとらしい程ギラギラ光っていた。
ゴクリ。
唾を飲み込む。
間違いなく、ディーとダムの仕業だ。
幸いこの落とし穴での犠牲者が今まで居なかったようで、
はグロ恐ろしい光景を目にしなくても済んだ。


って言うか、一歩間違えたらが餌食になってんだけどね!!


未だに突っ込んでいた片足を自力で地面へ移動する。
体が小刻みに震えていた。

「「お姉さん!」」
「っ!?」

地面にへたり込んだままの状態で居るの側に、
いつの間にかディーとダムが駆け寄って来ていた。
双子はの両脇に屈みこみ、唐突に、ひし、と抱きついてくる。

「僕達お姉さんがどんなにおかしくても大好きだよ、だからそんなことは止めて。」
「そうだよ、お姉さん。僕達はお姉さんが大好きで仕方ないんだ、
だからそんなことはしちゃいけないんだよ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい!????」

毎度毎度のこととは言え、彼らの言動はよく分らない。
穴に落ちそうになったを見ていて、
『危ないよ』と言っているようにも見えないし、
この二人がそんな正常な思考を働かせるとも思えなかった。
思わず間抜けな声で聞き返す
双子は益々を強く抱きしめながら、交互に口を開く。

「駄目だよ、お姉さん。僕達に内緒で一人で死んでしまうなんて。」
「そんなの絶対に許せないよ、お姉さんが勝手に居なくなるなんて。」
「!!!???そんなことしてないし!!」

驚き過ぎての声が無意識に大きくなった。
双子にしてはこの方面でベタな勘違いをしたもんだ。
が故意に落とし穴に落ちて自殺を図ろうとしてたと思い込むなんて。
とは言え、余りにエキセントリックな勘違いと言えないこともない。
大体、もし万が一自殺と言う物をやることになるとして、
は断じてこんな恐ろしい状況は選ばない。
グロいだけでなく、死ぬ寸前まであり得ない程の痛みを伴うなんて最悪過ぎる。
アリスのDEADENDじゃあるまいし、好き好んでそんな選択は断固拒否したい。

「良かったね、兄弟。僕達の勘違いだってさ。ホッとしたよ。」
「そうだね、兄弟。本当に安心したよ。」

言いながらも、双子は同時にまたにしがみつく力を強めた。
不覚にも、は感動してしまう。
いつもは傍若無人にを振り回しまくりのディーとダム。
本気で殺意を抱くことも多々。
だけど、だって既に彼らの事を好きになってしまっていた。
現実世界の常識的に考えれば、3次元で×××××なんてあり得ないと思っていたけど、
結局はもこの双子に心を奪われてた。
に縋ってを心配してくれる、この双子が本当に『愛しい』と思う。

「お姉さん、もしもどうしても死にたくなったらその時はこんなことをしないでね。」
「そうだよ、お姉さん。もしもどうしても死にたくなったらその時は僕達を呼んでくれればいい。」

「・・・・・・・・え?」

自分からもディーとダムの体に腕を回そうとしたその瞬間。
双子の赤と青の瞳が妙な輝きを持ち始めた。
はもう、この瞳の意味をよく知ってる。
この、無邪気さの中に潜んだ冷たく残酷な輝きを。

「お姉さんを真っ赤に染めるなら、こんなお遊びの落とし穴でなんて絶対に許せないよ。」
「そうだよ、お姉さんを真っ赤に染めるのは僕達だ。僕達にしか許されない。」

フッ。
同時に、少年悪魔達が瞳を細めた。

「お姉さんがもしもどうしても死にたくなったら、その時は僕達が手伝ってあげる。」
「僕達しかお姉さんの体に触れることは出来ないんだ、
お姉さんのハートは誰にも渡さないから安心していいよ。」

そう口にして、笑った、双子の表情。
今まで見たどんな瞬間よりも、大人びて見えた。
(終わり)

後書き
拍手なのにブラックブラックな感じになってしまいました。
   ■■TITLE BY capriccio■■
 
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惚れた相手が悪かった*ヒロインB*ボリス

「あれ?その荷物、、あんたもうここを出て行く気?」
「その通り。さんは今回の昼中に帽子屋屋敷へと移動を開始いたします。」

ボリスからの質問に、は常と同じく軽い口調で返事をした。
彼は即座、眉間にしわを寄せる。

「・・・マジかよ、・・・何か早すぎじゃね?」
「ほっほ、寂しいか、ボリスくん。」
「『くん』て呼ぶなって…、まぁいいけど・・・。そうだな、アンタが出てくのは正直寂しいよ。」

言いざま、ボリスは彼女の体へと身を擦り寄せる。
は唇で弧を描き、彼の鮮やかな紫色の髪へそっと手を伸ばした。

「大丈夫よ、どうせそう時間が回らないうちにまたここにお邪魔するから。
そしたらまた嫌でも毎回顔を合わせることになるわ。」

は聞き分けのない幼い弟へ言い聞かせる姉の如く、優しく言い含める。
ボリスの頭部から突き出ている猫耳の繊細な毛並みを楽しむように、
彼女はゆっくりとその指先を彼の耳に沿って撫でた。

「なぁ、おっさんもずっとここに居ていいって言ってんだし、
いい加減うろうろしてないでここに滞在してりゃいいじゃん。」
「わお、今回はホントに粘るわね、ボリス。甘えたいお年頃?」

くすくす。
が小さく笑う。
ボリスは彼女の首筋に唇を埋め、
更に舌でゆっくりと鎖骨までの距離を辿るようになぞった。

「アンタの責任だぜ、・・・。アンタが俺にこんなセリフを言わせてるんだ。」
相手じゃ食べる気が起きない、と、言っていたのはどこの猫くんだったかな?」
「さぁね、そんなのとっくに忘れてるよ。アンタの味を知った時から。」

ジャラリ。
ボリスが更に彼女へと身を寄せ、彼の首輪を装飾している鎖が音を立てる。
の鎖骨で唇を止めた彼は、その白い肌に僅かに牙を食い込ませた。
そして、唇で深く強く、彼女の肌に痕を残す。

「アンタは例えるなら鳥だね、
獲物としては最適なのに、捕まえるのはサイコーに難しい、野生の鳥。
だから俺はアンタを好きになったんだ。厄介な感じ。」

ボリスは半ば独り言のようにそう呟いた。
は僅かに瞳を細め、穏やかな笑みと共に彼の猫耳に軽く口付を落とす。

「嬉しい例えをありがと、ボリス。そろそろさんは出発致します。」
「・・・・・・・・・あのさ、少しは寂しい顔とか、俺の言葉に対しての台詞とかってない訳?」
「そうかそうか。じゃあ、今度に勝負を挑むと良いわ。」

言って、はボリスに向って片目を瞑って見せた。
彼は大きな溜め息を吐き、からゆっくりと身を離す。

「アンタ、色んな意味で性格悪いぜ。遊ばれてる気がする。」
「わお、本気で言ったんだけど。知ってるでしょ、のゲーム。
早撃ち得意のボリスなら相手にとって不足なしだし。」

口元に笑みを浮かべたままの彼女はそう言った後、
床に置いてある小さな鞄に手を伸ばした。

「じゃあね、ボリスくん。挑戦お待ちしております。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

おどけた口調でそう言葉を残し、
は手をひらひらと振りながらボリスの側から離れていく。
彼は再度、深く大きな溜め息を吐き、その背中を見送ることしか出来ないのだった。


(終わり)

後書き
ヒロAを虐め倒すボリスですが、ヒロBには完全にやられっぱなし。
・・・でも別にヒロBはキャラをヘタレにする為に存在してる訳ではないです(切実
   ■■TITLE BY capriccio■■