猛毒と媚薬は紙一重

中嶋英明。
プレイヤーの間では、言わずと知れたお約束ド鬼畜ポジションの眼鏡キャラ。
だけど、ここ、BL学園内では堅物で冷血な優等生の生徒会・副会長様で通ってる。
それはまぁ、この世界(・・・・)でリアルに学園生活を送っていく内に、自身も良く分かっていた。
中嶋はプレイヤーの先入観なしで考えても、Sっ気の強そうな外見と性格と言えど、
あの副会長様が本当にアレ程のド鬼畜野郎だとは誰も思わないだろう。
それ位に、彼は見事に優等生を演じていた。
とは言え、はやっぱり前知識的に中嶋英明のアレコレ(・・・・)を知ってしまってる訳で。
って言うか、寧ろ知らなくてもいい部分まで知り過ぎてる訳で。
は本来至って普通の女子高生。
二次元キャラの鬼畜様は愛せても、三次元人物的なドS野郎を好きになれる訳がない。
嫌いになれないのはまぁ問題ないとしても、中嶋とはある程度の距離を持って接する事は必要だと思ってた。
精神面でも勿論だけど、もっと物理的に、鬼畜な眼鏡男の半径3メートル以内は近寄るべからず。
自身がこの世界に来て生徒会の面々と顔を合わせて以来、そう心に決めていた。
でも周囲の皆に好かれている啓太と一緒に居ることが多いせいか、
何だかんだで生徒会の二人に関わることも少なくはなくて、
そうなってくると当然丹羽や中嶋と会話する機会も増えて来る。
更にそれが積み重なって、
気付けばはまたしても何だかんだで彼らとも結構普通に中々親しい感じのポジションに収まってしまってた。
勿論鬼畜中嶋を警戒する気持ちが全然ないって訳じゃなかったけど、
よくよく考えてみれば、あの人の好みに自分が合ってる確率なんて、限りなく低いに決まってる。
寧ろ0より更にマイナスなんじゃないだろうか。
だっては啓太みたいに純粋でも、真っ直ぐでもない。
啓太自身は自分をごく平凡みたいに思ってるけど、実は彼はかなりの愛され体質だ。
本当に、色々な(・・・)意味で。
だけどはMな素質も当然のように持ち合わせてないし(そうだと信じている)、
容姿だって男装してるしてないに関わらず特に可も不可もない感じだ(・・・・多分)。
つまり、には中嶋の目に留まる様な要素はない。
にも拘らず一人で勝手に中嶋を警戒しまくってた自分は、何だか妙に自意識過剰な気がした。
そう思い始めたのは実はつい最近で、ようやく彼に対する警戒を以前よりずっと緩めてたりする。
まぁ、さっきも言った様に相手が相手だけに、
完全に信用出来るかって言うとかなり微妙な線ではあるんだけど。
でも、とにかく中嶋相手に過剰に用心しまくる様な真似はしなくなったのは確かだ。
そうなのだ。
中嶋がどんなド鬼畜様だろうが、彼のお眼鏡に適わなければ問題ない。
そして言わずもがな、にそんな要素はナッシングで。
実際警戒を緩めたのはつい最近とは言え、日々平穏かつ楽しく過ごすことが出来てるし、
この分だとが本当に心底普通に中嶋と接する日もそう遠い未来じゃないかもしれない。


―――――――――そう、思ってた。
本当に、そう思い始めてた。

のに。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


取りあえず、状況を整理してみよう。
まず、今は、現在進行形で生徒会室に居ます。
何故ならそれは、暴君野郎こと我が校生徒会長の丹羽哲也が例のごとく仕事から逃亡を計り、
運悪くその逃亡途中に出くわしたが彼に仕事を押し付けられたから。
毎度毎度その手に乗るもんかって感じで断ったりはぐらかしたりはしてるんだけど、
今回は和希も啓太も傍に居なかったし、
何より最近生徒会の二人とはそれなりに仲良くなってたから、
ほんの気まぐれで仕事を引き受けてしまった訳だ。
そして、生徒会室に向かったは、中嶋に事情を説明して山と積まれた資料の整理を手伝っていた。
それからようやく資料整理に終わりが見えかけた頃。
実は昨日の夜、いつもより夜更かししてしまったことが祟って寝不足気味だったは、
うとうとと眠気に襲われた。
それでもどうにか最後までやり遂げようと資料を捲って残り後1枚と言う所で、
多分、そのままスイマーに連れ去られたんだと思う。
自信はないけど、その辺までの記憶はあるから間違ってはいないだろう。
で、今。
不意に何となく微妙な違和感を覚えてフッと目を覚まし、
ぼやけた視界と思考でぼーーーっと数秒、一点を見つめて、
目をこすろうと腕を動かしかけたんだけど。
だけども。
腕が、動かなかった。
いや、違う。
正しくは、動かせなかった。
何故なら、の両腕。
いつの間にか、ホンットにいつの間にか。
の座ってる椅子の背もたれに両腕を後ろ手に回され、
手首の辺りを何かで縛られてしまってると言う状態になっていたから。


な"。
な"、な"、な"にこれ・・・・・!?


自分が今置かれている状況の意味が分からず、暫くぽかーんと口を開けた後、
は縛られた手首をどうにかして解いてやろうと椅子をガタガタ言わせながら身をよじった。
その時。
の正面。
フッと、長身の影が立っていることに気付く。
当然、それは。



「随分と気持ちよさそうに眠っていたな、



鬼畜な眼鏡男・中嶋英明だった。


「中嶋先輩!これは何なんですか!?解いて下さいよ」
「フッ、作業の途中で居眠りなんかしているからだろう」

を見下ろしながら、ドS野郎な中嶋が不敵に笑う。
画面越しに何度も見て来た口の端を吊り上げる、あのいかにも底意地の悪そうな笑い方を、
は今、リアルに目の辺りにしていた。
純粋にプレイヤーだったあの頃ならまだしも、今この状況じゃ全然嬉しくない。
ちっとも、全く嬉しくない。
それどころか、洒落にならない感じだ。

「いや、まぁ、そりゃ悪かったと思いますけど・・・。だからって普通こんなことしないでしょう!?
早く解いて下さいよ!それに、オレのやってた作業は確か後一枚くらいで終ってた筈ですよ」
「ああ、確かにな。最後の一枚は俺が終わらせておいた」
「はぁ、そりゃどうも・・・。・・・・・いや、てかオレ、元々押し付けられて手伝ってたんですけど」
「だが、引き受けたのはお前自身だ。任された仕事は最後までやり遂げるのが筋だろう?」
「う、・・・そうデスね」

一枚くらい大目に見て欲しいって気がない訳じゃないけど、
中嶋にこんな言われ方をすると逆らう気力がなくなってしまう。
しかもいつもより更に高い位置から見下ろされてると、
相手からの威圧感が一層増して思わず素直に頷いてしまった。
だけどそれはそれ、これはこれだ。
そう、だからと言って椅子に縛られて大人しくなんか出来る訳がない。

「それは悪いと思ってますけど!それとこれとは全く別です!解いて下さい!」
「・・・・・フッ」
「?何がおかしいんですか?」
「いや・・・、まさかお前が縛り終わるまで起きないとは思っていなかったんでな。
途中で目を覚ますかと思っていた」
「・・・・・・・・・・は?」

何故か妙にさっきから面白そうにニヤリと口の端を上げて笑い続ける中嶋。
そしてその台詞の内容の意味が良く分からずに、は間抜けな声で聞き返していた。
つまり、彼はが途中で起きてしまうのを前提でこんなことをやってのけたって言うんだろうか。
全くもって意味が分からない。

「以前のお前は、俺に対して酷く警戒心を抱いていただろう」
「っ!!」

やっぱり、バレてたか!


まぁは自分でも結構分かり易い性格の奴だと自覚はあるし、
何より中嶋の事は本当に警戒しまくりな体勢だったから、
鋭いこの人が気付かない訳がないとは思ってたけど。

「だがどう言う心境の変化か、お前は最近になってその警戒を緩めた。
その証拠にこの俺と生徒会室に二人きりになり、その上無防備にも寝顔まで晒したんだからな」
「うぅ・・・・」
「触れればすぐにでも目を覚ますかと思ったが、そうでもなかった。
俺が手首を縛っている最中も、お前は気持ちよさそうに寝息を立てていたぞ」
「って、もしかしてオレがどの位やったら目を覚ますか試したんですか!?」
「ああ、そうだ」

短く肯定した中嶋が、またしても意地悪くニヤリと笑う。
眼鏡越しにを見下ろすその瞳が、興味深そうにを見つめていた。
その姿と言動には軽く眩暈を覚える。
やっぱり鬼畜様は健在だ。
少し親しくなったからってさすがにコイツの前で居眠りなんか無防備過ぎたと深く反省する。

「・・・・・・・・・オレは目を覚ましたんだから、もう目的は果たしたでしょう。さっさと解いて下さいよ」

軽く呆れ気味に溜息を吐きつつ、は彼を睨む形で見上げて言った。

「いや、それは出来ない相談だな」
「・・・・・・・はい?出来ない?」
「そうだ」
「いやいやいやいや!そうだ、じゃないですよ!解いて下さい!」

余りにキッパリ断言され、はかなり焦ってしまった。
不意に、頭の何処かで警報が発される音が大きく聞こえた。
は再度、椅子をガタガタ言わせながら、
背もたれに回された両腕を必死で動かして手首の拘束をどうにか緩めようと試みる。

「フッ、無駄だ。お前のその体勢では、どうあっても解ける筈がない。諦めろ」
「諦められるか・・・・!つか、いい加減にして下さいよ、中嶋先輩!!」
「・・・男と二人きりの密室で、寝顔を晒す様な真似をしたお前の不注意だ」
「な"っ・・・!なに、言ってんです・・・か!?」


ギクリ。


内心、かなり動揺しつつ、は声を微かに震わせた。
今の状況も明らかに動揺してる原因だけど、
それだけじゃなく、中嶋は今、の性別を匂わせるような表現を使った。
会計の二人はともかく、こっちの二人はの本来の姿を知らない筈だ。
なのに、まさか。
でも、まだ中嶋がハッキリ知ってると分かった訳じゃない。
変に動揺して、自爆発言での性別がバレたらそれこそ馬鹿らしい。
とは言え、どっちにしろ、今この状況じゃ、いつ女だと知られるか分かったもんじゃないけど。

「・・・それに密室って、・・・まさか、鍵・・・」
「ああ、お前が呑気に寝ている間にな」
「・・・けど、大声を出せば」
「フッ、外を見てみろ。今のこの時間帯に生徒会室付近の廊下を通っている人間はそうは居ないぞ」

中嶋に言われ、は反射的に窓の外に視線を向けた。
確かに、外はもう既に薄暗くなっていて、幾つか星が姿を見せ始めているところだった。
そこで中嶋が片手を伸ばし、の制服のジャケットのボタンを手早く外していく。

「っ!?な、何をっ!?中嶋先輩、止めて下さい!」

は必死で声を上げた。
全くもって、今現在起きているこの展開についていけない。
行きたくもない。
何がどうして、がどぐされた鬼畜野郎の餌食になろうとしているのか。
と言うか、何がどうなって、中嶋の目にが留まったのかが分からない。
そういうことはあり得ないと思ってたからこそ、なるべく警戒心を持たずに居ようと思ってたのに。
そんなことをごちゃごちゃ考えている内に、中嶋は手慣れた様子での着衣を乱していく。
そして。

「・・・さらしか・・・」
「っ!!??」

はこの学園に来て男装を始めてから、普段は毎朝制服を着る前に胸にさらしを巻いていた。
普通にブラを付けて制服を着てしまうと、
どうしても男として見るには不自然な格好になってしまうからだ。
こっち(・・・)の世界のは、ここに入れることが決まってから、
さらしの巻き方をかなり練習してキッチリ巻けるようになっていた。


「随分丁寧に巻いてあるな。
・・・その下に隠れているものが、どの程度のものか・・・気になるところだ。
だが、こんなものでお前がこの学園に潜り込めたのも、会計部の西園寺の様な奴がいるからだろう。
アイツの容姿も女顔負けにお綺麗だが、あれでも立派に男だからな」
「な・・・!?・・・・・・・き、気付いて、たんですか・・・!?」

どくり。
どくり。



の心臓が脈打つ。
中嶋は片手の指先で眼鏡を押し上げてから、不意にの方に屈みこんで来た。

「いいや?俺は何も知らない・・・。だから、確かめさせて貰おうと言う訳さ」
「っ!!??」

耳元。
わざと唇を押し当てる様にそう囁き、中嶋は片手での襟首を掴んだ。
そして力強い動作で強引にを椅子から立たせ、
傍にあるファイルなんかが詰まっている棚にの背中をトンッと押し付ける。

「中嶋先輩!止めて下さい・・・!」

声を上げて視線を上向けると、驚くほど間近に中嶋の顔がある。
熱くて湿った吐息がの頬に吹きかかり、
中嶋の長い脚が無理やりの太ももを割って絡められて来た。
更に、彼の片手がの下腹部を撫でる様に動く。

「っ・・・!!」

がそれに反応してびくりと体を震わせた一瞬。
奴はのズボンのベルトの金具に手を掛け、慣れた手つきでそれを外し、
わざとらしくチャックをゆっくりと開いた。

「・・・・や・・・・!」
「ほう、男にしては随分と可愛らしい下着を付けているな?」

言いざま、中嶋の骨ばった手がズボンの中へと入り込み、の内腿をねっとりと撫で上げる。


ゾクリ。


の背筋を電流の様な何かが駆けあがった。


「やめ、止めて・・・!!」
「中身は・・・・・どうなっているのか、・・・・確かめてみるか」
「っっ!!!!」

どうして。
何が、何で。
どうなってこんなことになっているのか分からない。
は啓太と従兄弟同士ではあっても、全く別人だ。
それなのに今、構図は微妙に違えど、画面越しに見にしたことのあるような状況に陥ってる。
しかも中嶋の場合、一旦こう言う流れなるとその流れが止まることはまずないと言うことを、
は今となっては知っておきたくもない前知識で知っていた。

が女だってことは、もう十分分かったでしょ!?放しっ・・・!!」

必死に掠れた声でそう訴えたの首筋に屈みこんで来た中嶋は、
そこでの首筋を辿るように舌で舐め上げた。
ぬるりと濡れた感触と熱い吐息を同時に肌で感じ、は無意識に先に続ける言葉を飲み込む。

「いい機会だ。、女一人でこの学園に乗りこんでくると言うのがどれ程危険か、
俺がお前に教え込んでやるよ」

至近距離。
中嶋の薄いレンズの向こうの瞳が、静かな炎を湛えてを捕らえた。



ど  く  ん。



また、の心臓が大きく跳ねる。

「っ!?じょ、冗談、じゃない!!やめっ・・・・ンんぅっ!」

そこで中嶋は強引にの唇に喰らいつき、は唐突に呼吸経路を塞がれる。
必死で抵抗の意思を示そうにも、両腕はまだ後ろ手で手首を縛られたままの状態だ。
それに例え両手が自由だったとしても、女のがこのどぐされ鬼畜男に敵う訳がない。
一見優男風にだって見えるのに、実はコイツが空手の有段者だってことも、は既に知ってる。
重ねた唇から中嶋の舌がねじ込まれ、の口内に侵入して来た。
その独特の弾力を持ったぬめった熱いものは、まるでひとつの生き物のように蠢き、を翻弄する。
思考の一部が麻痺して、真っ白になる。
第三者として見てた時とは全然違う。
リアルに肌で感じる彼から与えられる熱。
だけどこのままだと、確実に全部このどぐされ中嶋の思い通りになってしまう。
舌と舌が結ばれ、強く、弱く、絶妙のタイミングで吸われる。
溢れ始めた唾液とが重ねた唇の奥からいやらしく音を立てていた。
中嶋のキスに溺れそうになりながら、は必死で意識を保とうとした。
このままただ犯されるみたいに強引に中嶋の手に堕ちるのは嫌だ。
最初から、今だってそう思ってる。
でも。
それでも、もう強くは拒めないと思った。
だったら、せめて。

「な、・・・中嶋、先輩・・・っ」
「・・・・何だ・・・?」
「・・・・・もう、逃げな・・・い・・・から、・・・・・・・・・・・・抵抗しないから、
・・・・・せめて、手・・・、外して下さい・・・!」

唇を殆ど重ね合わせたままの形で、は途切れ途切れにそう言った。
ほんの一瞬、中嶋が怪訝そうに眉間に微かにしわを寄せる。
それはまぁ、そうかもしれない。
ついさっきまで暴れまくって抵抗してた人間が、突然こんなことを言っても信じられる訳がない。
だって逆の立場だったら信じないだろう。
だけど、どうせこのままどうあっても逃げられないんだったら、逃がしてくれないんだったら、
こんな一方的に乱暴に扱われるだけと言うのは我慢できなかった。

「・・・・・・・・・・いいだろう、外してやる」

言った中嶋は、片手をの手首に回し、そのまま器用に指先を動かした。
数秒後。
の両腕が解放される。

「両手が自由になったんだ。さらしはお前が自分で外せ」
「・・・・・・・・・・」

は無言で彼を見上げた後、のろのろとした動きで言われた通りに晒しを緩め始める。
今起きてる事が余りにも現実離れし過ぎてて、頭が上手く働かない。
この人、激しく抵抗して嫌がってる人間を虐げて思い通りにさせる方がずっと楽しいと思うタイプだろうに、
が素直に従ったら萎えるなんてことはないんだろうか。
痺れた思考でそんなことを考える始末だった。


「予想以上に従順だな。お前、本当は俺にこうされることを望んでいたんじゃないのか?」
「っ!?誰が・・・・!!」

中嶋の台詞に思わずカッとなっては声を上げる。
彼は緩んで殆ど役に立っていないの晒しの隙間から見えている胸元に顔を寄せた。

「あっ・・・!」

中嶋はの胸の先端を口に含み、それを舌の上で執拗に転がし始める。
更に、もう一方の手で胸の膨らみをこねる様に揉みしだかれた。
彼の手の中でその指先に沿ってぐにゃぐにゃとの体の一部が形を変えている。

「・・・っは、や、・・・・・!」

ちゅく。
と、中嶋の奴はわざと音を立てて突起を吸い上げる。
それに反応して無意識にの体の中心が疼き、熱を持つ。
彼は完全にのしていた晒しを取り払い、それを床に落とした。



「・・・・、俺が今からお前が女だと言うことを思い出させてやろう。
男装などしたところで、隠しようのない部分があるんだと言う事実をな」



低く囁くようにそう言うと、中嶋はの胸元から鎖骨、首筋にかけて、ゆっくりと舌を這わせ始める。
そして、片手を胸元から次第に下へ下へと下降させ、やがて、の下着に指先を触れさせた。


「っ!!!」


もうこうなってしまった以上、この先中嶋がをどうしようとしてるかなんて、
嫌と言うほど分かってる。
それでも、やっぱり完全な覚悟が出来ていると言える訳もなく。
びくり、と、は大きく体を震わせた。


「フッ・・・・・安心しろ、今回は少し・・・手加減をしてやる」


ニヤリとした笑いを含んだ中嶋からのその一言に、はホッとするどころか絶望感を覚える。
そしてそんなの胸中なんかお構いなしに、ヤツの手が躊躇いなく、の下着の中へ侵入した。



中嶋英明。
二次元限定でいうなら、鬼畜な眼鏡キャラとして愛せてた存在。
だけど三次元では絶対に受け入れられない筈の人。
そう思ってたし、今だってそう思ってる。
なのに今、彼の神経質剥き出しの骨ばった手や、薄い唇、熱い舌に、直に触れられることに、
は全く嫌悪感を覚えていない。

だけど分かっている。
中嶋はリアルでは受け入れられないってだけでなく、
万が一本気で好きになったら相当辛い思いをすることになる相手だってことも。
それなのに、この人はを本当に力づくで無理やり落とした。
はこの先絶対中嶋を心の中から追い出す事は出来ないだろう。
どんなことをしても、どんなことがあっても。


中嶋は、間違いなくドSでド鬼畜野郎だと、
は文字通り身を持って知らされたのだった。


(END)


あとがき
な、なんがあああああああ(笑 ←?)と言うことで、このシリーズでお初な中嶋夢。
余りにも長くなりすぎたんで、どうにか終らせようとしたら最後が微妙に(苦笑)。
あ、先に言わせて頂くと、裏夢はテンションに偏りがあるので、この続きは書けないと思います。
しかし私にしては微エロと微裏の中間位には頑張った方じゃないかなー・・・・。多分。
本当は中嶋がいつからヒロインのことを女だと気付き始めたのかとか、
そこら辺も入れるつもりだったんですが、そうすると更にべらぼうに長くなりそうだったんで止めました。
取りあえず、いつの日か中嶋でほのぼのとか書ければいいとは思ってます(笑)。
だっていつもほぼ確実に微エロなんですものー。
ではでは、このドマイナー街道まっしぐらな学ヘヴ夢にお付き合い、誠に有難うございます!