薄暗い視聴覚室で、私達は映画鑑賞をしていた。
と言っても、合同授業の一環だから観ていて特に面白いと言うものでもなくて。
俗に言う『道徳的問題』についての、堅苦しいものだった。
それでもこの映画についてレポートを書かなきゃいけないこともあったから、
私は欠伸をかみ殺してそのスクリーンに目を向けていた。
【3.ノーガード】
「HEY!眠そうだな、。」
「え・・・?」
突然隣から声を掛けられて私は其方に視線を移した。
私の両隣は空席だったはずで、もっと言うならここが最後列だった。
そこに、居るはずの無い男子生徒が居る。
「政宗、キミの席はもっと前じゃなかった?いいの?勝手にこんなとこまで来て。」
「NO Problem.誰も気付いちゃいねぇよ。ほとんどの奴ら眠ってるか話に夢中になってるかのどっちかだからな。」
「そう・・・だったらいいけど。何でわざわざここまで?」
私がまたそう質問すると、政宗は何故かニヤリと意味深な笑い方をして見せた。
「あんたの眠気を覚ましてやろうと思ってな。You see?」
「って・・・ブラックガムでもくれるの?」
「さぁな、ま、あのクソったれなMovie見るよりゃ数十倍は楽しめると思うぜ。」
「・・・・?キミの言う意味、全く分からないんだけど・・・。」
言って、私はまたスクリーンに視線を戻した。
「それに、クソったれでも何でも、この後レポート提出だし。眠さは気合でどうにかする。」
「そーかい、ま、あんたならそれも出来ちまいそうだがな。」
政宗はそう言いながら、不意に私の膝に手を置いた。
スカートが膝上なので、直に肌に触れる形で。
「っ!?政宗・・・?」
「What?」
「ホワッツ?って・・・何を・・・・・・・っ!?」
スーっと肌の上を滑るようにその手が太腿の内側へ、つまりスカートの中へ移動する。
それだけで背中をザワザワと何かが駆け抜けた。
「っちょっと!!!」
思わず声を上げたその瞬間、教室の隅に居た先生がジロリと此方に視線を向けるのが分かった。
生徒の数人も、こっちを向いている。
「・・・あ、すみません・・・・・・何でもありません・・・・・・。」
私は慌てて謝って、またスクリーンに目を向ける・・・・ふりをした。
隣に居る人間のおかげで今はそれどころじゃない。
「クククッ・・・Movie観賞はお静かに・・・ってとこだな?」
「政宗・・・!キミ・・・・・・・・・・・・っっ・・・・・・・・・」
私が抗議をしている最中に、あいつの掌が内股を何度も往復するように撫でる。
私はまた声を上げそうになるのを必死で耐えた。
そして政宗の手の動きを阻止してやろうとあいつの腕を掴もうと片手を伸ばす。
でもそれも呆気なくあいつの手に押さえ込まれた。
しかも、片手で私の両手を封じたのだ。
「政宗・・・!ふざけるのもいい加減にして・・・!」
ヒソヒソとした声で、それでも思い切り非難を込めて私は抗議する。
それもお構いなしに、政宗は未だに片手を私の内腿へ触れさせたまま。
「言っただろ、、あんたの眠気を覚ましてやるってな?」
「−−−っっ!!」
内股にあった奴の手がまた移動を始め、私の1番触れて欲しくない部分に到着した。
声も出せず、ただ体がビクリと震える。
政宗の指が、下着の上からその部分をなぞる様にゆっくりと動いた。
「っ・・・ふ・・・ぁ・・・・」
「、声が漏れてるぜ。他の連中に気付かれんのは不味いんじゃねぇか?honey」
「くっ・・・!」
私は顔を真っ赤にして唇をきつく噛み締めた。
視線だけは隣の端整な顔立ちの悪魔を睨みつけて。
奴は極満足そうに口の端に余裕の笑みを浮かべてそれを受け止める。
「相変わらず感度がいいねぇ、これだけで濡れてきちまってるぜ。」
政宗が私の耳元に囁いた。
「ー・・・っ!」
政宗はグッと下着の上から触れている指に少しだけ力をこめた。
その途端に、下着がヌルと何かを含んだずれ方をする。
私は恥ずかしすぎて涙が出そうになっていた。
「入れてやってもいいんだぜ?ま、指だけだけどな。」
ググッとまた奴の指先に力が入る。
「ーーっ・・・やめ・・・やめて・・・・!」
周りに聞こえない程度の、それでも切羽詰った涙声で私は言った。
それが掠れて、上ずっていたのが自分でも分かる。
「おいおい、この程度で息が上がっちまってるみたいだな、こりゃ楽しめそうだ。」
「ぅ・・・っーーーっっ!」
漏れる声を寸での所で無理矢理に抑えた。
その瞬間に、政宗の長く骨ばった指が下着をずらして私の中へ入れられる。
驚くほどすんなりと、それは私の中へ取り込まれた。
「口で言うほど体は嫌がっちゃいねぇ・・・。これで証明されたんじゃねぇか?」
クククっと耳元に寄せられた奴の唇から喉を鳴らす笑いが聞こえる。
整った薄いその唇から、何かを囁かれる度に湿った吐息が吹きかかって来た。
奴の指が、私の中をかき回すように動く。
「はっ・・・っっ・・・ーーっ!」
「おっとMovieの方は今乱闘シーンだ、今なら少しくらいそのsweet voiceを漏らしちまってもバレねぇぜ。」
「・・・・っ誰・・・・が・・・っっ・・・」
私のその声はもう言葉になっていなかった。
掠れたものが少しだけ音になっただけ。
相変わらず私の中にある長い指が私の意識のほとんどを奪いつくそうとしていた。
「クククッそりゃあ残念だ、これならどうだ?」
「っっ!!!!!!」
ズブッと言う音が、した気がした。
私の中の指が増えた。
「っ・・・政っ・・・・ッハァ・・・ッ・・」
浅い息と一緒に、あいつの名前を口にして、
いつの間にか解放されていたその手で力なく奴の袖元を掴んだ。
体に力が入らない。
政宗は増やした指で私の中を容赦なくかき回す。
「アンタ・・・この辺が弱かったよな?」
「・・・・・っっぅぁ・・・・・・」
漏れそうになった声を両手で必死に押さえつけたその時、奴の指の蠢きが激しくなった。
そして、ある一点を集中的に攻撃する。
体中が痺れて、ガタガタと小刻みに震えた。
私は荒い息と声を抑える為に、口を塞ぐ両手に思い切り力を込めた。
「ここでイッちっまたら後の楽しみがねぇか・・・。」
ニヤリ。
笑ったままのアイツがそう呟く。
ジュポッ・・・・・・・
私の中から指が引き抜かれて、私は一気に脱力した。
そのまま、机に突っ伏すみたいに寄りかかる。
息は未だに上がったまま。
指が抜かれたその部分が、妙な切なさを訴えているのが、自分でも分かった。
足が無意識に少しだけ動いて、その途端に内腿にぬらぬらとした感覚があるのに気付いた。
それは私から出てきた液体のせい。
政宗に翻弄された証拠の。
「・・・・・・・・・最・・・低・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
私がそう口にしたのとほとんど同時に、視聴覚室内の明かりがついた。
先生が何かを説明している声がする。
だけど、今の私はまともな思考を持ち合わせていなかった。
そして、生徒たちが立ち上がり、視聴覚室内から出て行き始める。
私は机に突っ伏したまま、立ち上がる事も出来なかった。
その内に次々生徒が廊下に出て行く。
そして最後の生徒が出て行ったらしいと思ったその時、また政宗の声がした。
「。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
無言で顔を上げると、私のすぐ横に奴が立っている。
「政宗・・・、キミ・・・何考えてんのよ・・・!幾らなんでも仮にも授業中に・・・!」
「Sorry.だが・・・、あんたもまんざらじゃねぇthrillが味わえたんじゃねぇか?」
「そんな訳ないでしょ・・・!」
政宗を睨みつけて、私は言った。
奴はまたクククっと喉の奥だけで笑うと、不意に私の腕を掴んで強引に立ち上がらせた。
「あっ・・・・・・・・・・・・。」
「、ここの壁は防音だって知ってたか?」
「・・・・・・・・・え?」
そう言って、立ち上がらせた私を今度は机の上に座らせる。
「ちょっと・・・・・・・・・何を・・・!?」
ガタッ
椅子を机の前から退けて、政宗は私が座っている真正面に立った。
その瞳に、唇に、意地の悪い笑みが浮かぶ。
チャリ・・・・・・・・
政宗が片手に持っていた何かを私が座っているのとは別の机に置いた。
それは鍵。
多分、この視聴覚室の鍵だ。
「どの程度の音まで防ぎきるか・・・・・・・アンタの体で試してみちゃくれねぇか?
声の音量は俺が手伝ってやるよ。」
いかにも楽しげに奴がそう言った。
(ノーガード-2へ続く-)
---------アトガキ----------------------------
またしてもパラレルで続き物、そして政宗。
しかもまた無駄に長かったです・・・・・・。
後半は多分これよりは短くなると思うんですけど・・・、短すぎるかもしれません。
とりあえずこれ以上長ったらしいと読みにくいかと思い、ここで切りました。
アンケートで表短編を抜いてしまっている微裏部屋に驚いて書き上げたものですから(苦笑)
では、今回もこのんな作品にお付き合い下さって誠に有り難うございます。
これにて失礼させて頂きます。
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