「oh!ついてねぇな、雨か。しかもこりゃ、土砂降りになりそうだな。」
「何てのんびり言っている場合じゃないみたいよ、政宗。」
ザー・・・
あっという間に雨足は強まり、一瞬にして2人の身体はずぶ濡れとなった。
山道は1歩進むたびに、それに合わせる如くぬかるんでいく。
「この先に山小屋があったわ、とりあえずそこまで走るから。」
「ok.案内頼んだぜ。」
【4.…イヤじゃない】
雨の強さは並みではなく、視界は極端に悪かった。
2人はどうにか木々の間を走り抜け、一軒の小さな山小屋へ辿り着いた。
中へ入ると狭いながらも必要な物はある程度揃っているようだった。
はすぐさま火を起こし、その前に腰を下ろす。
濡れた着物は重く、肌にまとわりつく。
「、着物を脱ぎな。」
「っ!?」
彼女を見下ろす様に立っている政宗がそう口を開いた。
は驚いた表情で、咄嗟に腰を浮かして彼を見る。
「何を言って・・・!」
「おいおい、そんな噛み付きそうな顔すんなよ。俺は親切で言ってるんだぜ?
そのままじゃ、風邪引いちまうだろ。」
そう言うと、彼は腰の6本の刀を床に置き、自らも身に着けているものを脱ぎにかかった。
「政宗!お願いだからせめて私の見えない所で脱いで!!私から離れた所で!」
は顔を赤くしてあえて彼を視界に納めないように務めた。
政宗はそんな彼女を見下ろしたまま、ニヤリと口元を緩ませる。
「what?照れてんのかい?。いいね、いいねぇ、さすが初々しい反応だねぇ。」
「!!からかわないで!・・・・私は絶対脱がないから!」
はそう言って、彼から思い切り顔を逸らす。
だが、彼女の座っている場所には彼女の髪や着物から滴り落ちた水で既に水たまりが出来上がっていた。
火をおこしているとは言え、このままではここに例え1日座っていても乾きはしないだろう。
「hey!baby.意地張る暇があんなら身体の事を考えな。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
は政宗に投げて寄こされた大判の手ぬぐいを受け止め、チラリと彼に視線を向けた。
彼は軽く溜息をつきながら、どこからか布団ほどの大きさの布を彼女の傍に置く。
「ほらよ、これなら充分だろ?さっさとそのheavyな着物を脱いじまいな。」
「・・・・絶対こっち見ないでよ!?」
「ok.それ程女に飢えちゃいないぜ。」
政宗は大人しく彼女の言葉に従いその場から少し離れた。
は彼に背を向ける形で立ち上がると、まるで鎧のように重くなった着物の帯に手をかける。
着ている物を脱いで床へ落すたびに、身体が軽くなっていくのがには分かった。
全て着物を脱ぎ終えると、は政宗が彼女に渡した大判の布を身体に巻いた。
それでも彼女の細い身体にはその布はまだ幾分か余裕があるように見える。
「・・・終わったわ・・・。」
彼女が一言声を掛けると、政宗は火を挟んで彼女の向かい側へ腰を下ろした。
濡れた着物を乾かしながら、2人は特に会話を交わす事無く炎を眺めていた。
「・・・っくし・・・おっと、sorry.ちいとばっかり肌寒くてな。」
「・・・・・・・・・・・ねぇ、この布って・・・1枚しかなかったの?」
「ん?ああ。ま、気にすんな、この程度でどうこうなる俺じゃねぇよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
は暫く無言でまた炎に視線を移していたが、やがて決心したように口を開いた。
「・・・・こっちに、入れば・・・?」
「・・・いいのかい?俺もアンタも裸同然だぜ?」
再び口の端を上げて彼が答えた。
はまたしても顔を赤くし、声を上げる。
「ったく、すぐそういう方向に話を持って行く!・・・もういいわ!風邪でも引けばいい!」
彼女は政宗を睨みつけると、布を掴む手に力を込めた。
彼はククッと喉を鳴らし、そのまま立ち上がる。
「そうムキになるなって、jokeだろ?」
政宗はの傍で足を止め、片手で布の端を軽く持ち上げた。
「このままじゃ俺は凍死しちまうかもしれねぇ、アンタが温めてくれよ、。」
「っ!!!だっ・・・だからそう言う言い方は止めて・・・・・!!
・・・・・・・・・もう!!勝手にすれば!?」
「Thank You!それじゃ、そうさせてもらうとするか。」
そこで彼は更に怪しく笑みを浮かべ、素早く彼女の背後へ身体を滑り込ませた。
は驚いたようにビクリと身体を震わせて彼を振り返る。
背中にあるのはあまりにも直接的に感じる政宗の体温だった。
互いの熱が重なり合い、先ほどまでの肌寒さは確かに消えたと言えるだろう。
だが、彼女にとってこれは予想だにしない出来事だった。
「ちょっと・・・何やって・・・!!」
「勝手にしろって言ったのはアンタだぜ、。」
「それは・・・・、中へ入ることは許したけど、こんなことは許してない・・・!!
「what?こんなこと?」
言いながら、政宗の掌がの肢体をゆっくりと撫で下ろした。
その妖しい手つきに彼女の身体が再びビクリと反応する。
「やめっ・・・!政宗!!嘘吐き・・・!飢えてないとついさっき言ったでしょう・・・!?」
「HA!悪いな、。今この状況で冷静で居られるほど俺はGentlemanじゃねぇんだ。
特に、好きな女を目の前にしてちゃ尚更な。」
耳元に湿った吐息が吹きかかり、政宗の乾ききっていない髪から数的の雫が彼女の肩に滴り落ちた。
の背筋をぞくりと何かが走る。
「政宗っ・・・・やだ・・・!!ふざけないで・・・・!!」
彼は唇を吸い付けるように背後から彼女の耳朶に口付けた。
「いいねぇ、・・・そう言われちまうとますますそそるぜ・・・・。」
「っ!?離して!!いやっ・・・!!」
必死に抵抗を試みる彼女だが、既に彼の行為がその力の大半を奪っていた。
その抵抗はあまりに容易く政宗の腕へと吸収されていく。
「・・・・・・・・・・・・・、本当に嫌なら・・・・・俺は今すぐアンタを解放してやってもいいんだぜ?」
彼が言葉を発するたびにの耳に吐息が吹きかかり、唇が触れる。
「っ・・・この・・・!!あんたって・・・男は・・・・・・」
「俺が何だって?」
「・・・んぁっ・・・!耳元で・・・喋らないで・・・・っ!」
「だから言ってるじゃねぇか、アンタが嫌なら止めてやるぜ。さぁ、決めな、。」
追い込まれた子羊の様な表情を浮かべて抗議をするを無視し、政宗はまたしても耳元で囁いた。
政宗の片手がの背中をゆっくりと移動する。
雨で濡れた掌は彼女の滑らかな肌を滑るように動く。
「・・・あ・・・・・・・・・・・!」
「おいおい、さっきの勢いはどうした?まだアンタの答えを聞いちゃいねぇぜ?」
政宗の手に身を踊らされているが、僅かに瞳を潤ませた。
そして目を閉じ微かに呟く。
「・・・・イヤじゃない・・・・・・・・・・。」
彼女の顔はこれ以上赤くなりようも無いほどに赤くなっていた。
政宗は口角を薄く上げて笑い、両腕で強く彼女を抱きしめる。
直に触れ合う肌の熱は生々しく互いの思いを感じ取っているようだった。
「Ok.honey!その答えを待ってたぜ。アンタはやっぱりいい女だな。」
「・・・・・・・・・・・んっ・・・・・・・。」
彼はの顔を上向かせ、その唇に自らの唇を重ねた。
そして政宗は舌で彼女の舌を探り当て、じわりじわりと追い詰める如くその口内を味わう。
「・・・・・・・・っ・・・・ふ・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・、アンタはこの俺が食らい尽くしてやるぜ。」
政宗は唇を離す寸前にそう囁き、彼女を自分の方へと振り向かせた。
は既に抵抗する気力を失い、ただ小さく頷いている。
満足そうにそれを眺めた政宗が彼女を床へ横たえた。
その刹那。
ダンダンダン・・・・!!!!
「!!!」
「!?」
「政宗様!!!小十郎でございます!!お迎えに上がりました!!!!」
雨音はいつの間にかなく、外からは扉を叩く小十郎の声がした。
羞恥心で固まるに、政宗は声のする方向へ視線をむけ、げんなりとした表情を見せる。
「oh my god・・・!ちっ、小十郎の奴・・・・馬に蹴られたいのかねぇ・・・・。」
「蹴られるのはあんたよ!!!このドエロ野郎!!!」
はそう言い、彼から布を引き剥がすとそれを身体に巻きつけてひらりと身をかわした。
その後、勿論2人は小十郎と共に無事に(?)城に戻る事となったのだった。
(終わり)
後書き
思い切り少女漫画の王道みたいなネタでした。
微エロの分かれ目がイマイチ分からなかったですが、
前回のお題作品より糖度も微エロ要素も高くしようと努力だけはしたつもり。
それより何より伊達の性格が安定していなくてすみません。
こればっかりはもう・・・・。
しかもラスト呆気なさ過ぎ(苦笑)
では、ここまで読んで下さったお客様、誠に有り難うございました。
失礼致します。
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