私だって政宗のことは好きだ。
こんなこと本人の前じゃ口が裂けても言えないけど、
好きすぎて自分でもどうしようもないとこまで来てるとは思う。
だけど、だからって四六時中一緒に居る訳にはいかないし、
そうしたくても出来ない事だってある。
特に女子には、それぞれ事情と言うものがあるんだから。



【3.たよりない抵抗】



「HA!HA!久し振りに会いに来てやれば今日も会えないだと?ふざけんのもいい加減にしな!」
「・・・・・・・・・・・って、何で政宗が私の部屋にいるのよ!?」

私は思わず声を上げて目の前にいる隻眼の男を睨みつけた。
因みに、私はここ1週間ほど月の触りの影響で部屋からあまり出ないようにしていた。
しかもやっとそれが終わってみれば、今度は風邪を引いてしまい少々熱がある。
仕方がないからまたしても部屋で休んでいようとこうして布団を用意していたんだけど、
そこへ突然この伊達男が現れたという訳だ。

「おいおい、久し振りに会うSteadyにその台詞か?」
「・・・・だって仕方ないでしょ、熱があるんだし・・・。仮にも出羽米沢城主の貴方にうつしでもしたら・・・・。」
「安心しな、俺はそこまで柔じゃねぇぜ。」

自信満々の表情を浮かべて彼はそう言った。
私は軽く額に手を当て、首を左右に振る。

「そう言う問題じゃないのよ。・・・・とにかく政宗・・・・・・・・っ!!??」

私が先を口にする前に、彼はつかつかとすぐ傍まで来ると、
突然ひょいっと私を抱き上げて背後に敷いていた布団へ横たえた。

「なっっっ!!??政宗!?」
「1週間もこの俺を放って置いたんだ、覚悟はしてただろ?」
「!!!????」

口元に薄い笑みを浮かべて彼はそう言うと、唇を私の首筋へ下ろす。
私は慌てて彼の胸を両手で押し返した。

「っ待って!!!そんな覚悟してない!!全然出来てないわよ!!
大体・・・・っ私が貴方と会えなかったのは・・・・・・・・・っ・・・。」


さすがにその先を口にする事は出来なくて、私は思わず頬を染めて目を逸らした。
それを見下ろす政宗の口元が更に楽しげに口角を上げる。
何を考えているのか分からないけど、どう見ても私にとっていい事を考えている風には見えない。

「What?何だって?おいおい、先を続けてくれねぇと理由が分からねぇなぁ。」
「っ!!!」

案の定、彼が吐いたその台詞に私はまた顔を赤くするしかなかった。
いくら何でも殿方の前で『月のさわり』の話なんて、出来るわけがなかった。

「・・・・・そんなこともうどうだっていいでしょう・・・!?お願いだから退きなさい!」
「Oh!理由も言う気はなしってかい。だったら尚更離す訳にゃあいかねぇな。」


シュ・・・ゥッ・・・

「っえ!?」
「What is this?」

私が政宗との口論(?)に夢中になっている間に、
彼はいつの間にか片手で器用に私の帯を外して抜き取っていた。
そしてわざわざ私の目の届く位置に高々とそれを挙げて見せている。

「ちょっと、嘘!?何やってんのよ!?」
「ナニ?分からねぇなら教えてやるぜ。俺はアンタと違って親切だからな。」

手にしている帯をさっと奥へ投げ捨てて、彼は笑みを浮かべたまま答えた。
私はといえば、迂闊にもそんなことを聞いてしまったことを激しく後悔しながら、
とにかく身を守ろうと必死でまた彼の胸を両手で押し返した。

「HA!この期に及んでまだ抵抗しようってかい?上等、その方が攻めがいがあるってもんだ。」
「政宗!!お願いだから・・・!私は今日は熱が・・・・・・・・・・!あっ・・・・!」

両手で押し返す私の力なんて物ともせず、
彼はまた体を近づけて片手を私の着物の襟元から滑り込ませた。
そのまま掌で鎖骨から胸元までを軽く撫でられる。

「確かに、ちーと体温が上がってるみてぇだな。」
「・・・・・・・・だから言ってるでしょ・・・・・・、風邪で・・・・・」

彼の掌がまた移動し始め、その指先が胸の頂にある突起部分へと触れた。
その途端、思わず体がビクリと震える。

「なぁ、、この熱は・・・・・・・本当に風邪のもんかい?」
「!?当たり前でしょう?何を・・・・・・・ちょっ・・・!」

無駄だと分かっていながら抵抗する私を、平然と見下ろしたまま彼は私の着物を大きく肌蹴させた。
突然直に外気を感じ、ゾクリと鳥肌が立つ。

「政宗・・・っ!」

私の抗議の眼差しも無視して、彼はまた掌で胸元をまさぐり始める。

「っ!!」
「さっきより体温が上がってるぜ。どうした、熱ってのはそんなに突然に上がるもんかね?」

図星だなんて認めたくもないけど、体の奥、心の芯が熱くなってきているのは確かだった。
勿論、それは病気のせいなんかじゃなくて。

「お願いだから・・・・・・・今日は勘弁して・・・・?」

政宗が言っていることをどうしても認めたくなくて、私はもう殆ど懇願するみたいに目を潤ませて言った。
だけど、それは余りに逆効果だったらしい、私を見下ろす彼の瞳がより一層意地悪く光る。
胸元にある政宗の掌に、更に力が加わってしまった。

「悪いな、元々我慢できる性分じゃなくてね。これ以上待ってたら俺は干からびちまうかもしれねぇぜ。」
「・・・・・・っ・・・・!!」

私は声を殺すのに必死で政宗の言葉に返事をする余裕さえなかった。
だって、もしも声なんか少しでも上げたりしたら、何と言われるのか想像がつくから。

「What?どうした?今度は声が出なくなっちまったってかい?」
「・・・・・・っっ・・・・・!!」

楽しそうに口の端を上げながら、政宗が人差し指でツーと私の胸の膨らみをなぞった。
私は咄嗟に両手で口を押さえ、視線だけで彼に抗議する。

「HA!どうあっても声を出さねぇつもりか・・・。OK!だったらこっちにも考えがあるぜ。」

そこで政宗がまたニヤリとした笑みを浮かべる。
空ている片手がゆっくりと私の体を下降し、やがて内腿付近で止まった。

「っ!!!駄目!!!!!!!!!!」
「おっと、結構あっさり声が出ちまったな。」

ちっとも驚いてなんていないくせに、大げさに驚いたような振りをして彼が言った。

「当たり前よ!この変態!!」

その台詞にも、彼は平然と余裕満面の顔つきで私を見つめる。

「今度はその口がちーと邪魔になりそうだ、塞がせてもらうとするか。」
「っ!」

何をされるのか悟ってそれを阻止しようとした時にはもう遅かった。
彼の唇が私の唇を覆い、熱い舌が無理矢理に口内に侵入してくる。

「・・・・・・・・・・・ふぅ・・・・・・・っ・・・・・・・・・!」

1週間ぶりの口付けに、抵抗よりも先にそれに酔いしれそうなる自分がいた。
私はどうにかそれを振り切ろうと手を動かしたけど、それはもう殆ど『ふり』にしかならなくて、
あっさりと彼の腕に押さえ込まれてしまう。
晒した肌が、また芯から熱くなり始めているのが自分でも分かった。
口内から湿った音が聞こえ、それだけでまた私の唇から声が漏れる。

「んっ・・・・・・・。」

やがて唇を離した政宗が、さも満足げに私を見て言った。


、熱を鎮めるには発散させてやるべきだと思わねぇか?」


結局、風邪だろうとなんだろうと、この男にかかれば意味がない。

最後はこうして堕ちてしまうんだから。


(終わり)



後書き
・・・・・・・・クサクサ政宗から変態政宗に変化してしまいました。
どうなの私の書く政宗は・・・・。
何か私の愛すべき政宗とは違う気がする・・・。
いいのか?これ、いいのか???
とにかくここまで読んで下さったお客様には誠に感謝致します!
本当に有り難うございました。
では、失礼致します。


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