ピンポンパンポーン・・・・


[2年C組 、今すぐ俺の居る生徒会室まで来い。寄り道すんじゃねぇぞ、come along!]


ピンポンパンポーン・・・


「・・・・・だぁーーー!!あんのドぐされ男!!またなの!!??」


帰宅直前。
校内に鳴り響いた放送。
生徒会長伊達政宗、もとい、貴様何様俺様独眼竜政宗による無礼千万な呼び出し。
私は文句を垂れ流しながらも速やかに鞄を引っつかんで、
生徒会室に向かうことにした。
悔しいけど、さっさと行かなかった場合、奴が廊下を爆走してくるのは必至だから。

「ちぃっ、調子に乗りやがってよぉ!あの野郎!」
「そーんなにが俺らの前から急いで伊達の旦那のとこに行くの、
見せ付けたいのかねぇ。あーあ、マジでやんなるわ、実際。」

「二人ともマジでごめん!先帰ってていいから!」

ふてくされた様子の二人にそれだけ言い残して、私は廊下を走り出す。
『廊下は走るな』が聞いて呆れる、何たって、
この学校の生徒会長のせいでこっちは毎回ヘトヘトになる勢いで走ってるんだから。


―ガッ、グッ、バァン!!!!!!


生徒会室前。
私はノックもせずにドアノブを握ると勢いよくドアを開いた。

「伊達政宗!!!いい加減にしなさいよ!今日は何の用よ!?」

開口一番、私は奴がいつも座っている机の方角に怒鳴り声を上げる。
が。

「HEY!何一人でデカイ声張り上げてんだ?honey.」
「って、え!?わ!!」

何故か生徒会室内でなく、私の背後に立っている政宗の姿。
思わず大げさに飛び上がってしまった私。
何て間抜けなコント姿だ。

「って言うか、人の事呼び出しといて何で生徒会室に居なかったのよ!?」
「HA!アンタがあんまり遅いんで、迎えに行こうとしてたんだよ。」
「はい!?ざけんじゃないわよ!こ、これ以上どう早くしろって!?」
「やれやれ前回より約30秒は遅れてたぜ、運動不足か?。」

「なっ・・・・!!」


誰か!!誰かコイツを今すぐ直ちに撲殺して!!!!!!!


と言う私の殺意を無視して、政宗は私の腰に腕を回すと、
素早い動きでそのまま生徒会室へ私ごと入った。
そして奴は私に腕を回した状態で背中でバタン、と、ドアを閉める。

「ちょっと!?何この体勢!?ってか、今日はどんな理由の呼び出しよ!?」
「Shut up!なぁ、、アンタ気付いてるか?さっきから怒鳴りっぱなしだぜ。」
「誰のせいよ!?誰の!?」
「Ah-ha・・・さぁてな、俺のせいじゃないことだけは確かだな。」


神様!!!今すぐ直ちにコイツを殺して!!!!


殺意が益々膨れ上がる私をまたもやシカトし、政宗は私の背中をドアにしっかりと押し付けた。
そして、そのままあの綺麗な顔を近づけてくる。

「ま、待って!こら、何ですぐこう言う展開に・・・!」
「いい質問だぜ、。答えは簡単だ、
この俺が望んでるからに決まってんだろ?You see?」
「ばっ・・・・・・・ンっ・・・!!」

またしても抗議の声を上げようとした私の口を、政宗の奴が強硬手段で塞いだ。
つまり、奴の、唇で。
押さえつけられたままの両腕をどうにか動かそうとして必死に抵抗を試みる私。
だけど、そんなもん、上手くいく訳も無い。
相手はあの、鬼畜と名高いBASARA独眼竜政宗。
しかも抵抗する姿勢を全く崩さない私に、
奴はねじ込むみたいに私の口内に舌を挿し入れてきた。


「っ・・・!!」


思わずそこで動きを止めてしまった私。
悔しいけど、こうなるともう、私は本当にコイツに弱い。
伊達政宗。
ゲームキャラだと侮れない、恐ろしく、キスの上手い男、でもある。


って、そうじゃなくて!!!!


、kissの最中に上の空とはいい度胸じゃねぇか。
なんならここで啼かせてやろうか?」
「!!!???」

耳元。
急に囁かれた言葉に、ボフン、と、顔を爆発させて反応する私。
セクハラ発言なんか、もう嫌になる位聞いてるのに、
こいつの声も顔も目も、とにかく全部マジで反則だと思う。

「・・・せせせ生徒会室で・・・な、な、な何言ってんのよ!?」
「クックック・・・本気で慌ててんのか?いいねぇ、相変わらず初々しい反応で嬉しいぜ。
ま、だが今は我慢してやるか。」

とか言いつつ、政宗は私から離れる前にまた唇にキスをした。
あくまでも、軽く、だけど。

「・・・何なの、あんた・・・。マジで何で呼び出したのよ?」

怒る気も失せて、溜息半分状態で私は訊いた。
返事なんか、聞かなくても分かってるけど。

、アンタはそこらの椅子に座って待ってな。」
「・・・・・・・はいはいはいはい!!!!」


やっぱりか!!!


毎回こうだ。
私が何度聞いても、この質問に政宗の奴が答えてくれたことが1度も無い。
それは付き合う前からずっと変わらなくて。
いい加減、無意味に呼び出されるこっちの身にもなって欲しい。

しかも、大体において、結局私は何か手伝うはめになる。
だって何もせずにただボケっとこうして待ってる訳にもいかないし。


って言うか政宗以外生徒会役員居ないわけ!!??


それが一番の疑問だけど、ともかく今はさっさと『仕事』を終わらせるに限る。


数十分後。
思った以上に早く、仕事は片付いたみたいだった。

「That's it for today. 後は明日の役員会で他の連中が片付けるだろ。」
(今日はこれで終いだぜ。)

パソコンのキーを恐ろしい勢いで打ち続けていた政宗が、
機嫌よさげにそう言って、パソコンの電源を落す。

「やっぱアンタが側に居ると気持ちよく仕事がはかどるぜ。ありがとよ、。」
「・・・・・・・・・・へ?」


きょとん。
と、した顔で、私は思わず政宗を見る。

「もしかして、私があんたに生徒会室に呼び出される理由って・・・。」
「Good job!ご褒美にkissしてやるよ、。」
「・・・・・・・なっ!!!いらないわよ!」
「HAHAHA!今更遠慮すんな。」
「してないし!!」

とか何とか言いながら、私は考えた。
今、政宗の言った事。


私が側に居ると仕事がはかどる????
だから呼び出されるってのは分かるけど、根本的な意味が分からない・・・。

「OK!honey.前言撤回してやるぜ、褒美じゃねぇ、俺がしたいからする。」
「そっちの方が悪いわよ!!!はっ、離せ!!このドSフェロモン大王!!!」
「Oh!そりゃcoolな響きだぜ。・・・・覚悟しな、!」
「っ!!!???」

ニヤリ。
と笑う唇が、ムカツク程絵になる男。
至近距離にある顔に、悔しいながら、見とれてしまう。
コイツのこれは、明らかに、高校生の色気じゃない。
そして結局、重ねられる唇と唇。
奴の舌が口内に入ってくると、すぐに私の舌が絡め取られた。
角度を変えて、吸い付いて、段々と、私の意識が奪われていくみたいな感覚に襲われる。
この瞬間、妙に政宗に従順な自分が、有りえない。



「・・・・せめてもう少しこっちの都合も考えなさいよ。」

キスが終わって少し経つと、半分、負け惜しみみたいに私は言った。
奴が形のいい唇を、いつもの様にニヤリと上げる。


「俺がアンタに会いたがってんだ、アンタが俺に会いたくない訳ねぇだろ?
それに俺はこれでも抑えてる方だぜ、悪いが、これ以上は無理ってヤツだ。
この俺が、アンタを欲してるんだからなぁ?」


言った政宗が満足そうに私を見つめる。
ムカツク、と、思ってるのに、本当にそう思ってるのに、
どこかで嬉しいと思ってたりするのも事実で。


「この唯我独尊野郎・・・。」


それでこそ、BASARA政宗、と、思ってたりするのもまた事実。
でも、結局はそんなことだけじゃなくて。


「いいね、いいねぇ。俺にとっちゃ褒め言葉だぜ。
クックックック・・・つっても、、アンタも俺に惚れてんだろ?」


つまり、そういうこと。
だからこそ、ムカツク。


最近得た結論。
戦国BASARAな彼氏、伊達政宗と付き合うには、予想を遥かに超えた相当な苦労と覚悟を要します。



(終わり)



--------アトガキ---------
お初、現代BASARAで交際ヴァージョン(笑)
何かヒロイン付き合ってない時よりやっぱり遠慮がないですね。
もっとこう素直な感じに持っていけるように精進したいです。
ではでは、ここまでのお付き合い、誠に有難うございます。
失礼致します。


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