「!貴様の作った弁当のオカズ!あれは何だ!?味が薄すぎだぞ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
人の部屋にノックもせずに乗り込んできた黄色いチビ助。
それだけでも許せないというのに、ソイツの開口1番がそれだった。
「・・・・・・・はい?」
「はい?じゃないわ!あんなものがわしの口に合うと思ったか!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
ああ、コイツのこのムカツク態度。
現実世界の弟を思い出させるわ。
目の前の家康は、私がそんなことを考えている間も1人で文句を垂れ流している。
態度のサイズは人より並外れてデカイ。
「・・・・・・家康君?」
「何だ、急に、気色の悪い・・・。」
ゴッ・・・・
「だぁぁっ・・・!!!」
爽やかな笑顔で拳一発!
こっちは朝から訳の分からん状態に追い込まれてんだから、
弁当作っただけでも奇跡だったってのに、それに文句つけるなんてもっての他だ。
「っ!!!この暴力女め!!」
「煩い!!弁当にケチつける位なら自分で作れ!!」
「クッ・・・・忠勝!!コイツをやってしまえ!!」
「・・・・・・・・は!?」
た・・・・・・忠勝・・・・・・・!?今コイツ・・・忠勝って・・・・。
まさか・・・でも確かに日記でも忠勝って名前が・・・・・・・・・。
シュコォォォ・・・
と言う人間が発するにしてはあまりに不自然なその音と一緒に、
突然私達の居る場所に影が出来る。
恐る恐る顔を上げると、縦も横も並みのデカさじゃない本田忠勝が立っていた。
「ギャァァ!!この卑怯者!!」
「煩い!いけ!忠勝!」
「!!!」
「待ちんしゃい!!忠勝どん!おいの孫娘に手は出させんばい!!」
そう言って私の前に立ちはだかるみたいにして現れたのは、
言うまでもなく島津の爺ちゃん。
「三河の!!いい加減にせんね!!」
「クッ老いぼれ爺が!」
「ちょっと、忠勝!あんた私に指1本でも触れたらこれから家康の弁当どころか、
あんたの分の弁当だって作ってやらないから!!」
私は島津の爺ちゃんの出現に、勇気を出して忠勝に言い放ってやった。
(実は今日も何故か無意識に忠勝の分も作ってたりした。)
忠勝は驚いた様子で後退りする。
「!!!!!!!」
「忠勝!どうした!?その程度のはったりに!」
「私ははったりなんて言わない事くらい分かってるわよねぇ?家康君?」
「そうたい、!こげん事するやつらには其れ位してやって良か!」
「なっ・・・!」
「!!!!!!!!!!」
ビビる家康にしてやったりな気分な私。
けど、思わずそこでハッとした。
だって、自分でも気付かない内にBASARAな家族とホームコメディを繰り広げていたから。
大体弁当1つに一体何処まで話を広げるつもりだ、こいつ等は。
それにこれじゃあ私が溶け込んでしまっているみたいでそれこそ恐ろしい。
「とっ・・・とにかく!そう言う事だから、さっさと出て行きなさいよ!」
「・・・クッ・・・仕方あるまい・・・!」
「いくら兄弟とは言え女子の部屋に気安う入るもんじゃなかぞ!」
「!!!!!!!!」
島津の爺ちゃんが他2人を押し出す形で、3人は部屋を出て行った。
私はほっと胸を撫で下ろしてベッドにストンと腰掛ける。
現実の家族以上に騒がしい所だ。
って言っても、これが夢だって保証は全くない。
寧ろ現実味たっぷりだったりするから困ってるんだけど。
ガチャ・・・
「っえ!?」
「おっと失礼、knockもせずに入っちまった。」
「って、政宗っ・・・・・先輩・・・!!??」
ベタ過ぎるネタでゲームそのままの台詞を口にして、
今入ってきた政宗が私のベッドの前まで近付いてきた。
私は咄嗟に反応できず、ただそれを見上げる。
「今朝は悪かったな、まさかぶっ倒れちまうとは思わなかったぜ。」
謝ってる割に態度がデカイし・・・。
って・・・あれ?おい、おいおいおいおいおいおい!!!!
「何でどんどん近付いて来てんのよ!?」
私がボケッと彼を見上げているうちに、何故かその距離は不自然すぎる程縮まっていた。
殆ど鼻と鼻が触れ合いそうな位に。
私は慌ててベッドの奥に逃げ込む。
「OH!アンタの事を心配してやったんだろ?顔色が良くねぇのかとかな。」
「だっ・・・だからって近すぎ!!そんなのそっからでも分かるでしょうが!」
「What's?怒ってんのか?それにしちゃ抵抗すんのが遅かったな。」
「・・・・・・・・・・・・。」
あの端整な顔に見惚れてて反応が遅れたなんてこと、口が裂けても本人には言えない・・・。
ゲームで格好イイと喜んでいた若手キャラの1人が今、私の目の前に居る。
現代BASARAな人になってはいるけど、やっぱりゲームで見たのと全く同じで、
彼の右目には眼帯がしてある。
いつ見ても自信満々ってな表情は、ある意味で想像してた通りの人間だと思った。
と言っても、勿論歴史上の人物とは比べようもないんだけど。
「、男と2人の時は、あんまり無防備な姿晒すもんじゃねぇぜ。」
「え!?」
ヤバイ・・・!!!!また見惚れてたよ!!!
気が付けば、政宗は何故かニヤリと口元に妖しい笑みを浮かべてた。
それがまた様になってるから悔しい。
ギシッ・・・
「っ!!政宗・・・・・・先輩!?」
突然に彼がベッドに片手をついて、スプリングが微かに軋んだ。
至近距離になるのを避けようとして、私が後ろに下がる前に、彼の唇が耳元近くに移動する。
「ちょっ・・・・!!!!」
「honey.そんなにジッと見つめられちゃ、襲いたくなっちまうだろ?」
「っっ!!!なっ・・・・・・・・!!!」
余りのことに言葉が出ずに、一瞬にして顔を真っ赤にした私。
その私の表情をニヤリとした笑みを浮かべたまんまで見つめている政宗。
「こらこらこらこら!ったく、あんたは油断も隙もないね、伊達の旦那!」
フッと突然どこからともなく佐助が現れて、私と政宗の間に割って入った。
私は一瞬ビビりながらも、ホッとして肩の力を抜く。
「佐助・・・・!」
「、あんたも簡単に自分の部屋に男入れたりするもんじゃないぜ。」
「OH!また邪魔が入っちまったな。ま、今日のとこはこれで帰ってやるとするか。
あの暑っ苦しい兄ちゃんまで来ちまう前にな。Good bye.」
私に背を向けた政宗が、片手を挙げてそのまま部屋を出て行った。
その背中を睨むみたいに見ていた佐助が、大きく溜息を吐く。
「やれやれ、金持ちのお坊ちゃまの考えることは俺には分かんないわ。
、あんたもっと警戒心ってのを学んだ方がいいぜ!」
呆然状態の私の頭をクシャっと軽くかき混ぜて、佐助も部屋を出て行った。
この訳の分からん世界の初日の(これからまだ続くなんて考えたくもないけど)夕飯直前、私は学んだ。
って言っても佐助の言ってた警戒心とかじゃなくて。
BASARAの伊達政宗には、フェロモンスイッチがある!!絶対ある!!!!!!!
(ONにしっぱなしな可能性も大)
と言う事を・・・・・・・・。
(お部屋に来襲)
----アトガキ-----
今回1番自信あるのは島津の爺ちゃんの方言です。
まさかこんなところで九州生まれってのが役に立つとは(笑)
地方によって違いはあるけど、ゲーム見る限りじゃ、
多分方言は殆ど一緒。
あそこまで方言ばりばりの人は今時は年寄りにもあんまりいない気がしますが。
最後、元親出したかったですが、あんまり長くなるので次回へ持ち越し。
とりあえず初日の話はここで終わりです。長かった・・・。
では、ここまでお付き合い下さったお客様、誠に有り難うございます!
失礼致します!(あ、後は元就のみが設定未定、宜しければ案を下さい)
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