「よ、そなたの美しさ、中華100年に1人とも思われた甄に負けずとも劣らぬ。
それを我が手に出来ようとはな。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
薄暗い室内の灯りは燭台に灯る蝋燭1本のみ。
その僅かな灯りがの美しさを更に妖しく際立たせていた。
だが、彼女は曹丕の言葉にただ目を伏せて応えただけで、
その表情は曇っている。
曹丕は口の端を上げて薄く笑い、そして彼女の顎を片手で軽く上向かせた。
「どうした?。」
「・・・・・・・・・・いいえ、子桓様・・・。」
は目を伏せたまま答えた。
側室の身である自分が、正室である甄姫の名を出されて気を害したなどと口に出来るはずもない。
例え口にした所で彼が気にも留めないことをはよく分かっていた。
彼女を見下ろすように眺めている曹丕の口角が更に僅か上がる。
「フ・・・そなたは知らぬようだな。」
「子桓様・・・?」
「嫉妬の心を内に燻らせ、それを口に出来ぬ歯痒さ故のその振る舞い。
そなたの美しさはその瞬間に一番の輝きを見せる。この私が見惚れる程にな。」
「!!」
は視線を上げ、曹丕を軽く睨みつめるように見つめた。
その頬が紅く染まっている。
「全て承知でいらしたんですね・・・。お人が悪すぎます・・・・。」
「そうか?・・・だが、そんなことは問題ではない。」
彼は身を屈めると、の唇に自らの唇を重ねた。
吐息と熱を彼女の体内に送り込むがごとく、深く濃く口付ける。
やがて唇が彼女の首筋へ下りて行き、
その肌の滑らかさを味わう様に舌を這わせる。
「、そなたの嫉妬の炎ごと、私が飲み込んでくれよう。」
「・・・・・子桓様・・・・。」
彼の名を口にしながら、は腕を彼の腰へ回す。
「ならばもう1度私に口付けを下さいまし・・・。
貴方のその唇から・・・あの方のお名前が零れ出ないように・・・・。」
「フ・・・いいだろう・・・・・・。」
曹丕はそう答え、の身体を更に引き寄せた。
そして濡れた紅い唇に、まだ熱を持った己の唇を合わせる。
彼の舌は自在に彼女の口内を荒らし、口付けを更に深いものに変えていく。
彼らは絡み合った舌から、互いの熱い想いが繋がるのを感じた。
「・・・・・・ふ・・・・・・・・っ・・・・・・・・・・・。」
の口の端から溢れる泉を曹丕が唇で拭い去る。
再び薄い笑みを浮かべ、彼は静かに言った。
「今宵はそなたの美しさに存分に酔うとしよう。参れ、。」
(深く深く-終わり-)
後書き
短っ!!!!
すみません、今までで1番短いです。
曹丕の性格を掴めてない事もあってとりあえず試しに・・・、
と言う感じだったので・・・。
この方面でいいのか!?これ曹丕か!?曹丕なのか!?
と思いながら例の様にイメトレしました(苦笑)
孫策より更に自信がないってのも本音です。
私のイメージでは曹丕はこうですが、
・・・・宜しければご感想お待ちしてます。
短さが自信のなさとここまで比例している小説も珍しい・・・。
でわ、ここまでのお付き合い有り難うございました!
失礼致します。
ブラウザバック推奨