俺は一体何だってこんなとこでこんなことをしてんのか自分でも分からない。
大体、今日は休日だったはずだ。
なのに目の前には山と積まれた書簡。
つまりこれを片付けるまで部屋からは出られないと来てる、勘弁願いたいもんだ。
「公積、そんな顔しないでよ!さっきから謝ってるじゃない。」
「はいはい、そうでしたね。
ったく、どうやったらここまであの甘寧並みに仕事を溜め込めるんだか。」
頬杖をついたまま、俺は大きく溜息を吐いた。
手を止めずに
が視線だけを、正面に座って同じく手を動かし続けている俺に向ける。
睨んでるつもりだろうが、分かってんのかね、
その視線が俺の中の理性をさっきから崩しっぱなしだってことに。
それでなくとも長時間部屋に閉じ込められてこの拷問だ、
そろそろ俺の本能の方が勝っちまうのも時間の問題だった。
「そうやって興覇と一緒にするのは止めて。あそこまでガサツじゃないわ。」
「へぇ、そりゃ驚いた。」
「公積!!お願いだから手を動かしてよ。」
「口よりも?でも見てみろよ、。」
俺はそこで手を止めると今までこなしてきた書簡を顎で指す。
「あれが俺が手伝った書簡、で、そっちがあんたの書簡だ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「山の大きさにえらく違いがあるように見えんのは、気のせいですかね?殿。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
無言のままが俺に恨めしそうな瞳を向ける。
それはそれで愉快じゃあるが、物足りないのも確かだ。
ま、もともと俺は休日をこんな形で終わらせる気なんか、さらさらないんだがね。
「公積は意地が悪過ぎるのよ。」
「そうかい?そりゃ心外だね。」
「よく言う。」
「それじゃ、お詫びにいい提案をさせて貰いましょうか?」
「いい提案?」
が眉間にしわを寄せて俺を見つめる。
俺は唇の端を少しだけ上げた。
「俺もあんたも損はしないぜ?仕事も間違いなく早く片付く。」
「・・・??何をすんのよ?」
「聞くなら必ず実行するってのを約束してからにして欲しいね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お詫びだったんじゃないの?」
が警戒心を滲ませた表情で言った。
それでもコイツは絶対に餌に喰らいつくはずだ。
その位、ここにある書簡の山を片付けるってのはのとっちゃ大仕事って訳だ。
「提案はするさ。だけど上等過ぎてさっきのお詫びじゃお釣りがくるぜ。」
「意味分からない・・・・。」
「あんたが聞くと言った時点で、約束したとみなすけど、どうすんだい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
俺の真意を測りかねているらしいがまた黙り込んだ。
どうやら心の中で色々と葛藤しちゃいるようだが、
答えはもう出ているも同然ってとこか。
「・・・・・・・・・・・・分かった・・・聞く・・・・・・・・・。」
意を決した表情でが答えを出した。
既にあいつの手は止まっちまってる。
俺は立ち上がってのすぐ隣へ腰を下ろした。
「えっ?何よ。仕事を済ませる話じゃないの!?」
「ああ、しかもあんたの仕事は楽なもんだと思うぜ。」
「???早く言ってくれると有り難いんだけど。」
「俺がここにある書簡を全部引き受けてやるよ、1つ残らず全部まとめてね。」
「ええええ!!??」
さすがに驚いた様子のが声を上げた。
ま、美味しい話を先に出すのは物の基本ってヤツですか。
俺はそこですかさず体をに更に近づけた。
「・・・・・・公積?」
「まだ話は終わっちゃいないぜ、俺としてはこの先が本題なんでね。」
「本題・・・・?」
「仕事を片付ける前に、あんたが俺に活力を与えてくれなきゃ始まらない。」
ついさっきまで筆を手にしていた片方をの唇に持っていく。
そして俺はその指の腹で桃色の淵をなぞる様に触れた。
「なっ・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」
「あんたが俺に吹き込んでくれるんだろ?その唇で。」
「何言って・・・・っ!?」
「俺は言ったはずなんですがね、あんたが聞くと言った時点で約束したとみなすってのを。」
「っ!!」
俺の言葉に動揺しまくっちまっているのが手に取るように分かる。
顔が赤いのは勿論、俺が触れている唇が熱を持ち出しているからだ。
そんな顔でそんな目で見られちゃあ、逃す手はないと思うのが男ってもんだろ。
惚れた女なら尚更ってね。
「さぁて、まさか約束を違えるつもりじゃないだろ?」
「公積・・・・!!」
「先に言っとくが、これだけの仕事を1人で片付けるんだ。
並大抵のもんじゃ満足できないぜ?」
「何それ!?」
「そろそろ本題は掴めたかい?女に二言はないよな、。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
再び恨めしい表情で俺を見ると、が諦めたように腰を上げる。
これ以上問答してても俺に敵わないってのを悟ったってとこだろう。
そりゃそうだ、こんな好機を俺が逃がす訳がない。
さっきから俺の胸の中の想いの炎に油ばかりを注いでんのは、
あんた自身だなんて気付いちゃいないんだろうけどね。
が唇をゆっくりと俺の唇に押し当ててくる。
羞恥心で顔は真っ赤だ。
それがまた何とも言えずそそられる。
触れた唇の隙間から、恐る恐る差し入れられる生暖かく柔らかな感触。
自分から動かす事に慣れていないその舌が震えているように俺の舌に触れた。
それをすかさず絡めとリ、の腰を強引に抱き寄せる。
「んっっ・・あ・・・・・・・・・。」
が漏らす小さな声に僅かな理性が跡形も無く消えちまうのが分かった。
最初から、我慢なんか性に合わなかったんだ。
これでも随分我慢したってとこかね。
衣服から撫でるようにの肢体に触れ、帯紐に手が到着するとそれを一気に解いた。
「っ!!公積っ・・・・だ・・・駄目っ!!!!!」
「何で?」
「何でって・・・仕・・・・・・・・・っ!!」
先を続けさせずに唇でそれを塞ぐ。
わざと音を響かせるような口付けに、
がますます顔を赤らめる。
そして更に息づかいを荒くした。
俺自身が既にそうなってんのは百も承知。
の顎に伝う互いのそれが交じり合った銀色の雫に舌を這わせる。
「口より手を動かせって言ったのは、あんただぜ?。」
「馬鹿・・・・・・・っ!意味が違う・・・・・・・っ!!」
のそんな言葉もお構いなしで、俺は文字通り、手を動かすことにした。
まだまだ活力貰うにはこんなもんじゃ生易しすぎるんじゃないですかね?。
(そんなの無理・・・ -終わり-)
後書き
誰!?これ誰!?と思ったお客様、申し訳ありません。
これでも頑張った凌統視点です。
しかもまた際どい微エロ(???)で・・・。
何でか私の書く凌統は小ズルイ感じになってしまいます。
いやいやそれより何よりやっと策と曹丕書いたのに、
また凌統に逃げた私って・・・。
さ・・・仕事行かなければ・・・。
ここまでのお付き合い、誠に有り難うございました!
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